近年の医療分野におけるデジタル化は、人間の医療サービスだけでなく、動物病院にも広がっています。動物病院向けの電子カルテを導入することによって、業務効率の向上などさまざまなメリットをもたらすため、実際に注目している動物病院の経営者も多いのではないでしょうか?
しかし、動物病院向けの電子カルテの導入を検討する際は、まず概要をしっかりと理解する必要があります。また、それぞれのクリニックのニーズを満たすものを導入するために、どのようなポイントを意識して選ぶべきか把握しなければなりません。
そこで、今回は動物病院向けの電子カルテの概要や選ぶ際の7つのポイントについて紹介します。また、おすすめの動物病院向けの電子カルテに関してもいくつか紹介しますので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
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動物病院向けの電子カルテとは?
動物病院向けの電子カルテとは、動物病院で使われるカルテをデジタルデータ化し、PCやタブレットで管理できるようにしたシステムのことです。
従来において、人間の医療サービスと同様に動物病院でも紙を使って顧客情報を管理したり、診療情報を記録したりしていました。しかし、紙で管理すると「情報共有がしづらい」、「文字が読みづらい」などの課題があり、業務が非効率的になってしまいます。
しかし、動物病院が電子カルテを導入することで、ペーパーレス化が進み、検索性が向上したり、情報共有がしやすくなったりするため、動物病院で働くスタッフに大きなメリットをもたらします。
電子カルテを導入するメリットについて、下の記事で詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
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動物病院向けの電子カルテで使える機能3選
動物病院向けの電子カルテに搭載されている機能は大まかにわけて3つあります。機能を知ることで電子カルテがどのようなものなのかを理解しやすくなるため、ぜひチェックしてみてください。
電子カルテ機能
電子カルテ機能は、動物の病状や治療内容、検査結果、処方内容などを記録するための機能です。製品によっては手書きのスケッチやシェーマなども含まれます。また、画像の取り込みや薬の自動計算機能が搭載されている電子カルテも少なくありません。
会計機能
会計機能は、その名の通り診療明細や保険請求書類をシステム上で簡単に作成できるようにした機能のことです。製品の中には経営をサポートする機能が搭載されているものもあります。また、勤怠管理や給与計算などが可能な電子カルテも存在します。
顧客管理機能
顧客管理機能は、動物の名前や性別、年齢などのペット情報と飼い主の氏名や住所、電話番号などが管理できる機能です。この機能により、顧客情報を一元管理することができるため、知りたい情報を速やかに把握することができます。また、製品によっては予防接種管理なども行えるため、最適なタイミングで飼い主にお知らせを出すことも可能です。
動物病院向けの電子カルテを選ぶ際の7つのポイント
動物病院向けの電子カルテは数多く存在します。そのため、動物病院向けの電子カルテの導入を検討している人の中には、どのような製品を選べばいいのかわからないという方も少なくないでしょう。ここでは、具体的に選び方のポイントを7つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
コストパフォーマンスを考えて電子カルテを選ぶ
電子カルテを選ぶ際に必ずチェックしておきたいポイントは料金です。単に、安い製品を選べばいいというわけではなく、搭載されている機能に対して料金は妥当かどうかをチェックしたり、予算の範囲内で抑えられるように選んだりすることが重要になります。
また、気に入ったシステムが見つかったとしても予算の範囲内で支払うことができない場合は、補助金を活用することもおすすめです。動物病院向けの電子カルテを導入する際は、IT導入補助金などを活用することができる場合があります。補助金制度を利用すれば、電子カルテ導入にかかるすべての料金を支払う必要がなくなるため、負担を大幅に抑えることが可能です。
入力がしやすいかどうか
電子カルテを選ぶときは、入力しやすい製品かどうかチェックします。
例えば、電子カルテを導入したあともタブレットとタッチペンシルを使ったシェーマへの書き込み機能があれば、手入力ができるので、使いやすいと思われる方もいるでしょう。手入力やスケッチへの対応に関しては、それぞれの製品で大きく変化しますので、業務効率を低下させないためにもチェックするのがおすすめです。
処方の対応有無
処方への対応がある電子カルテは、画面上で処方箋を作成することができたり、薬代の会計に対応できたりするため、会計処理がスムーズになります。電子カルテを導入する際は、診療だけでなく動物病院全体の業務が効率化されるほうがメリットは大きいため、その点も考慮して製品を選ぶようにしましょう。
顧客管理機能の充実度
顧客情報管理機能は、ペットとその飼い主の情報を記録しておくためのものです。顧客情報をより詳細に設定できる電子カルテは、診察券発行や各種証明書発行など、さまざまな情報を記録することができます。また、ワクチンの接種履歴やワクチン証明書の発行に対応できる製品も少なくありません。
さらに、電子カルテを導入することで、顧客情報が記録されている飼い主から電話がかかってきた場合、その情報を表示して内容をチェックしながら電話対応ができるようになる着信顧客表示機能が搭載された電子カルテもあります。
このように、顧客管理機能が充実していると、業務効率が大幅に向上するため、電子カルテを選ぶ際はチェックしておきたいポイントのひとつです。
共通IDを避けられる電子カルテを選ぶ
共通IDを避けることができる電子カルテを選ぶようにします。
複数のIDを作成できる電子カルテは、それぞれのスタッフが独自のIDを所有することが可能です。これにより、不正アクセスへのリスクが軽減されるほか、具体的に誰がログインしたのか、誰が入力したのかを簡単にチェックすることができます。責任の所在を明らかにしやすく、セキュリティが向上されるので、必ずチェックするのがおすすめです。
検査機器連携の対応の有無
検査機器とスムーズに連携できる電子カルテを選択すると検査結果を転記する手間が少なくなります。そのため、検査機器連携対応の有無を確認するのがおすすめです。
例えば、血液検査機器と電子カルテを連携させることができれば、その結果を電子カルテに取り込むことができるだけでなく、検査結果の報告書を作成できたり、結果の数値を用いてグラフを作成できたりします。また、検査結果はリアルタイムで反映されるため、素早く飼い主にペットの健康状態を知らせることが可能です。これにより、顧客満足度アップにもつながるので、電子カルテを選ぶ際は検査機器への連携に対応したものを選ぶのがおすすめです。
オンライン予約機能があるかどうか
顧客満足度がアップしやすいので、電子カルテを選ぶときはオンライン予約機能の有無を確認するようにしましょう。
オンライン予約機能が搭載されている電子カルテを導入すれば、顧客はインターネットから手軽に診察の予約を入れることができます。いつ診察が空いているのかカレンダーで確認できるので非常に便利です。また、予約を入れる度に電話で問い合わせる必要がなくなります。
オンライン予約機能が搭載されている電子カルテは、予約の受付対応業務を軽減し、顧客の負担も大幅に下がるので製品を選ぶ際にチェックしたいポイントのひとつです。
おすすめの動物病院向け電子カルテ3選
最後に、おすすめの動物病院向け電子カルテを3製品紹介します。これから導入を検討している人はぜひ参考にしてください。
アニレセクラウド
アニレセクラウドは、動物病院向けの電子カルテ付き顧客管理システムです。動物病院向けの顧客管理システムとして13年の歴史を持つアニコムレセプターがアニレセクラウドに進化した製品となっており、クラウド上で顧客情報を管理することができます。これにより、院内だけでなく、自宅や往診先から顧客データにアクセスすることが可能です。クラウドの恩恵を受けたいという方におすすめの電子カルテとなっています。
ミニイク
ミニイクは、動物病院向けのクラウド型オールインワン電子カルテシステムです。電子カルテシステムだけでなく、オンライン予約や勤怠管理、シフト管理、データ分析などさまざまな機能が搭載されており、動物病院に必要な機能をまとめ提供してもらうことができます。
ミニイクには、合計で5つのプランがあり、それぞれで搭載されている機能も変化します。初期費用は無料となっているため、導入時の負担を抑えたい方におすすめです。
Ahmics Advance
公式:https://www.ahmics.com/service/v4-advance/index.html
AhmicsV4 Advanceは、動物病院向けの顧客管理及び電子カルテを提供する経営管理基幹システムです。クラウドだけでなく、オンプレミス型の導入も可能になっています。
AhmicsV4 Advanceは、拡張性が高く、それぞれのクリニックのニーズに合わせて機能等を追加することも可能です。データ管理の高い安全性が求められる動物病院や機能拡張に対応してくれる電子カルテを導入したいという方におすすめです。
電子カルテの導入に利用できる補助金につきましては、下の記事で詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
電子カルテとは、その名の通り紙のカルテを電子化し、電子情報として一括管理、編集が可能なシステムのことです。 業務効率化や省スペース化、必要な情報をリアルタイムで確認できるなど幅広いメリットがあるため、導入を検討している医療機関も数多[…]
まとめ
今回は、動物病院向けの電子カルテの概要や選び方のポイント、おすすめの電子カルテを紹介しました。それぞれの製品で特徴などが大きく変化しますので、自身のニーズを把握した上で導入をする電子カルテを決めるようにしましょう。
電子カルテには導入費用やランニングコストがかかるため、一定の予算を確保する必要があります。動物病院の中には電子カルテを導入したいがコストの負担が気になるという方もいるのではないでしょうか?
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